2010年9月30日木曜日

『アトリエZERO展関連 ワークショップ開催のお知らせ』

9月29日より、いよいよ「アトリエZERO展」(ICFA協力)が横浜のかなっくホール・ギャラリーにてスタートしました。
初日から平日や大雨にも関わらず、沢山の方にご来館頂いております。
 
この展覧会に合わせて、102日(土)西森禎子(画家・児童絵画心理研究家)指導のワークショップ『ジャンボTシャツに親子で合作アート』を開催いたします。
ヨコ約4m×タテ2mの大〜きな布地に、水性顔料のカラフルなマーカを使い、共同で作品制作をおこないます。
作品のテーマはズバリ!「自然は友だち」。
一体どんな作品が完成するのでしょうか!?
親子参加だけでなく、子どもでも、または大人でも参加OKです。
ICFAのスタッフも交代で指導に参加しますので、是非お気軽にお越し下さい!

尚、制作した作品は完成次第、当日17時頃から展覧会場内のスペースに展示予定です。

【ワークショップ情報】
日時:2010102日(土)
     10:30〜12:30 / 14:30〜16:30  (ご都合の良い時間を選択ください)
 
対象:年長(5才)〜小、中、高生、大人

申込方法:時間中随時受付

参加費:無料
 
【展覧会情報】
会期:2010929日(水)〜104日(月)
   10:00  18:00(最終日17:00)

会場:かなっくホール・ギャラリーA  (神奈川区民文化センター3F)

交通・アクセス情報 http://kanack-hall.jp/access/index.html
 
主催:アトリエZERO 代表・西森禎子
協力:国際児童親善友好協会(ICFA






2010年9月20日月曜日

スタッフの力で実るICFAの活動 Part3

ICFAの活動に関わるスタッフの力を紹介するシリーズの第三弾は、海外での壁画制作の制作現場で通訳を担当する通訳スタッフを紹介します。

海外での「児童合作壁画交流」に必要不可欠な通訳スタッフは、より良い制作と交流ができるよう壁画制作に関わる様々な人の間で通訳をおこないます。壁画指導者の指導にあわせ、時には厳しい姿で通訳をおこない、また制作中の子どもの必死な発言には、彼らの気持ちにきちんと寄り添った通訳をおこないます。ICFAの通訳スタッフ以外にも、現地で日本語を勉強中の学生さんや留学中の日本人学生さんが通訳スタッフとして加わり、制作現場であちらこちらから聞こえる「通訳して~!」「ヘルプ~!」の声に駆けつけます。

成田空港を元気に出発し、旅行気分ではしゃいでいた参加児童も、現地に到着し現地のスタッフ、子ども達、ホームステイの家族の歓迎を受けて一気に「海外に来た!」と実感します。日本の子ども達は「言葉が通じるかなあ」という不安と緊張が混じった表情で、通訳スタッフに助けを求めます。しかし、そんな日本の子ども達の不安をよそに、日本からの子ども達の到着を待ちわびていた現地の子ども達は親切に優しい言葉で話かけてくれるので、日本の子ども達もなんとか彼らについて行こうとします。通訳スタッフは両国の子ども達が交流の第一歩を踏み出せるように、様子を見守りながら通訳のサポートをします。

そして、通訳スタッフの一番の力の見せ所は、指導者が子ども達の創造性を引き出し、1つの壁画の世界を作る為に神経を集中させる下絵制作の通訳です。指導者の話や問いかけで、両国の子ども達が共同でアイディアを出し合い、下絵の制作を行います。この頃になると、日本の子ども達はいよいよ「海外に、壁画を描きに来た!」と実感が湧いてきます。真剣な目つきで、壁画指導者の話や子ども達の発言を聞き、自分の意見を言うようになります。通訳スタッフは指導者と子どもの会話の通訳を一気におこない、同時通訳者さながらの大仕事となります。また制作中、指導者の言葉を的確に現地の子どもやスタッフに訳すには、感性がとても重要となります。なぜなら、ICFAの指導者が大切にしている「引き出す」や「全体の調和」という言葉を単純に外国語にするのでは、その真意が十分に伝わらないからです。その言葉が指導者から出た思いや考えを瞬時に汲み取って通訳をおこなわないと、創造性溢れる現場の通訳にはなりません。同じように、現地の子どもの発言を指導者に通訳する際も、その子どもの気持ちに寄り添い、子どもの気持ちを汲み取って丁寧に通訳するように努力します。

徐々に日本の子ども達は制作が進むにつれて、現地の子ども達とも打ち解けて、やっと「海外に壁画制作と、そして交流をしに来た!」と実感します。この頃になると、通訳スタッフに完全に頼るということも少なくなります。自ら片言でも現地の言葉を話し、また表情や身振りで伝えることを覚えて、積極的にコミュニケーションをとろうとする姿が見られるようになります。この子ども達の成長の様子に通訳スタッフは安心するのですが、この頃になると、ホームステイの家族から「(うちの子どもと比べて)あまりにも小食なのだけど、どんな食事が食べたいか希望があれば聞いてほしい。」とか、「日本の家族に国際電話をさせてあげたいのだけど、どうか?」などの通訳を頼まれます。このように、日本の子ども達を我が子のように大切に思ってくれるホームステイの家族の優しい気持ちをきちんと含めて、日本の子ども達に通訳します。

このように海外の壁画制作交流で、通訳スタッフは壁画指導者と子ども達が制作に集中し、制作の現場でより良い交流が出来るように様々な人々のコミュニケーションをサポートしています。速いスピードで進んで行く制作現場で、制作に関わる人々の気持ちを汲み取りながらの通訳は大変ですが、通訳のサポートで交流や制作の現場がうまくいった時の喜びは通訳スタッフの醍醐味です!








2010年9月10日金曜日

『アトリエZERO展とワークショップ開催のお知らせ』


ICFA通信Vol.17にてお知らせ致しました「アトリエZERO展」(ICFA協力)がいよいよ9月29日(水)〜10月4日(月)の期間、横浜のかなっくホール・ギャラリーにて開催されます。

また今回は特別に展覧会の期間中に、西森禎子(画家・児童絵画心理研究家)指導のもとワークショップ『親子で合作アート』が開催されます。合作アートを通じて心を育み創造力を高め親子の絆を深めることを目的に、ヨコ約4m×タテ2m両面布地に水性顔料マーカを使い、テーマ「自然は友だち」をもとに制作します。制作した作品は完成しだい当日17時から展示されます。
 子どものみの参加、または大人のみの参加も可能です。皆様のご参加をお待ちしております!
 
日時:2010102日(土)
           10:30-12:30 / 14:30-16:30  (ご都合の良い時間を選択ください)
 
会場:かなっくホール・ギャラリーA  (神奈川区民文化センター3F)
交通・アクセス情報 http://kanack-hall.jp/access/index.html
 
対象:年長(5才)〜小、中、高生、大人
 
申込方法:時間中随時受付
 
参加費:無料
 
主催:アトリエZERO 代表・西森禎子
協力:国際児童親善友好協会(ICFA)

 



画像:2006年に開催した日豪交流年政府公認事業「日豪子ども創造展」でのワークショップの様子

 

2010年9月3日金曜日

スタッフの力で実るICFAの活動 Part2

ICFAの活動に関わるスタッフの力を紹介するシリーズの第二弾は、制作現場をあらゆる面でサポートする制作補助スタッフを紹介します。

『制作補助スタッフ』

子どもたちの創造力溢れる制作と指導者の熱心な指導を支える為に、制作補助スタッフはペンキ混ぜ、水汲み、筆洗い、子どもたちの世話など制作の全般をサポートします。

普段はさまざまなお仕事をされている方々、児童の父兄、学生など幅広い方が制作補助スタッフとして参加し、力を発揮しています。彼らのバックグラウンドは様々ですが、うれしいことに、なかには数年前は児童として壁画制作に参加していた子どもが成長して、制作補助スタッフとして制作に参加してくれることもあります。

壁画指導者の数に対して、参加児童の数が大変多いので、指導者の目が一度に全員に行き届きません。そのため、制作指導者が必要と判断した子どもには、制作補助スタッフがついて制作をサポートする場合があります。子どもが制作をスムーズに出来るように、制作で使用する脚立を押さえたり、高所の絵を描くときにそばで見守るなどのサポートをおこないます。子どもの進行状況を見極め、コミュニケーションをとりながらおこなう大切な作業となります。



色作りのためのペンキ混ぜは、普通に聞くと「ただペンキを混ぜるだけでしょ?」と思われる方も多いと思います。しかし、子どもたちは制作が進むにつれて、どんどん色にこだわりがでてきて、「○○ちゃんの絵と同じ黄緑が欲しい!」とか、「もうちょっときれいな黄緑がいい!」など、注文が増えてきます。こうなると単純に緑のペンキに黄色のペンキを混ぜるという問題ではなく、かなり高いレベルが要求されてきます。そんなとき、スタッフは子どもの探している色を、子どもと同じく一生懸命に探し試行錯誤を重ねます。探していた色を得られた時の子どもたちの笑顔の中にはやる気が満ちあふれています。


 壁画制作では大量のペンキを使用するので、筆洗いやバケツ用の水汲み作業が必要となります。子どもが普段の感覚で水を使おうとすると、すぐに水が汚れてしまうので、水を大切に使い、公共の水場を汚さないためにも、大型バケツには網やビニールを張り、ペンキかすが水に混ざるのを食い止めるなどスタッフの経験から生まれたアイディアが活かされます。また、公共の場所を使っているという意識を子どもたちに持たせ、使用するトイレの床や壁には隅々まで養生をおこない、作業終了後は元より綺麗にするよう工夫をしています。子どもたちもルールを守ることや、他の子どもやスタッフを手伝う協調性を、自然に身につけて行きます。


制作補助スタッフは制作だけでなく、子どもたちの様子を指導者とは別の視点で見守っています。子どもたちは制作に夢中になるあまり、水分補給や休憩、ヘルメットの着用ルールなど制作以外の事を忘れてしまいがちです。そこで、スタッフは休憩のアナウンスを行い、集中力が途切れている様子の子どもには個別に声をかけて体調確認をするなど配慮します。怪我があっては、せっかくの壁画制作も意味がありません。いままでICFAは参加者に大きな怪我がなく壁画制作活動を続けてこられたのは、スタッフ全員が子どもの動きに気をつけると共に、広い視野で全体を見守る制作補助スタッフのお陰でしょう。

このように制作現場はたくさんの制作補助スタッフが、制作指導者と子どもたちが集中し、楽しくそして安全に制作ができるようにサポートしています。そして、彼らのサポートの原動力は、何よりも子どもたちの輝く瞳!と、何もなかった壁が子どもたちのエネルギーに満ち溢れる壁画に出来上がったときの達成感!!これに尽きるのです。